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千葉モノレール延伸稲毛ルートについて

千葉都市モノレール 延伸計画
千葉モノレール延伸・稲毛ルートの概要

1.千葉モノレール延伸と稲毛ルート

2009年代に1号線県庁前〜市立青葉病院前までの延伸計画が白紙となった葉都市モノレール。
千葉市熊谷俊人市長による脱・財政危機宣言の一項目となった事で、都市計画まで示されていた中での延伸計画凍結に当時は多くの話題を呼びました。しかしながら、同市長の主導・成果によって千葉市は2017年度に財政健全化を果たし、凍結中となっていた千葉モノレールの延伸計画についても再検証される事となりました。再検証はH30年度の千葉市の予算に組み込まれ、実際に調査が行われる方向で進んでいます。

なお、この再検証においては1号線県庁前〜市立青葉病院前までの延伸ルートだけでなく、当初マスタープランの一部として構想されていた稲毛ルートについても、合わせて実施される事となりました。

2.マスタープラン

 千葉モノレール延伸関連トップページでも記載させていただきましたが、千葉モノレール現2号線および1号線ルートが建設および営業を開始する以前の昭和51年、千葉市ではいわゆる「マスタープラン」を発表しています。「モノレール稲毛ルート」は、このマスタープランの中で示されたモノレール整備ルートの内の一つ。

 稲毛ルートは、現2号線区内における都賀駅より南下・分岐し、稲毛駅、現京成稲毛駅を経た後、稲毛海岸駅付近に至るルートとして計画されました。マスタープラン上においてはさらに、稲毛海岸駅で中央港(現千葉みなと)から幕張へ伸びるルートと合流し、幕張地区ニュータウン(以下、幕張NTと略記)および現幕張本郷駅までを結ぶ壮大なモノレールルートとして構想されていました。
千葉モノレール延伸再検証ルート図

3.分岐駅「穴川駅」


さて、稲毛ルートは他の未整備(構想)ルートとは状況が異なり、それなりに現実的な路線として考えられており、現営業線にその痕跡が残っています。それが2号線の途中駅である「穴川駅」。モノレールファンの間では分岐想定駅として知られるこの「穴川駅」は、将来の稲毛ルート整備時に分岐駅として機能させられる様、複々線構造に対応した駅構造として建設されています。
千葉モノレール稲毛ルート分岐駅穴川駅
写真 穴川駅外観
駅舎両端には、複々線用の軌道桁を設置するための門型支柱が大きく広がる。
千葉モノレール延伸分岐駅穴川
写真 穴川駅側面外観

駅舎事態のイメージは他の駅と一見変わらないものの、その両端には複々線用の軌道桁を設置するための門型支柱が大きく広がっています。また改築こそ必要となるものの、駅舎の外壁を貫通する事で現在の相対式2線ホームから、島式4線の複合駅へと変更する事が可能となっています。また、稲毛ルートの起点となる都賀駅側には分岐器の設置を想定し、門型支柱が設置されています。対する稲毛側(千葉駅側)では、複々線が現2号線を上空で越線するため支柱をそれぞれ独立して設置する必要があります。このため、2号線の支柱は独立したT型支柱が採用されており、稲毛ルート整備時には新たに稲毛ルート用の支柱が設置される事となります。
千葉モノレール延伸・稲毛ルートの分岐構想駅「穴川駅」

4.稲毛ルート

再検証が考えられている現行の稲毛ルートは、現2号線区内における都賀駅を起点として、ここから千葉方向へ南下し、3.分岐駅「穴川駅」でも紹介した様に穴川駅で2号線と分岐、稲毛駅、現京成稲毛駅を経た後、稲毛海岸駅等の鉄道線各線とリンクするルートとして計画されています。
千葉モノレール延伸稲毛ルートの概要
千葉モノレール延伸稲毛ルートの起点都賀駅
稲毛ルートの当初起点駅は既2号線中間駅の都賀駅。
千葉モノレール稲毛海岸方向を見る
穴川駅より稲毛ルート・稲毛海岸方向を見る

なお、都賀駅に新たに分岐装置を設けない場合、分岐器を駅施設として配する動物園駅または、2号線との一貫直通として千城台駅にて折り返す事が考えられます。特に動物園駅では、車庫からの出庫・中線を有しているため、折り返し駅とするのには丁度良い構造を有していると言えます。

 稲毛ルート単体として見た場合の終着点「稲毛海岸」。鉄道線としてはここで京葉線にリンクします。
なお、この稲毛海岸駅ではマスタープラン上の1号線延伸ルートと合流する形で海浜幕張方向への路線整備が考えられています。しかしながら、この計画は採算性の問題等多くの課題があり、実現は難しいものと現段階では位置付けられているようです。

千葉モノレール延伸稲毛ルートの終着点稲毛海岸
稲毛海岸駅(京葉線)
稲毛ルート末端稲毛海岸
稲毛ルートの終着点「稲毛海岸」
京葉線の稲毛海岸駅から徒歩1分、この道路上にモノレールの稲毛海岸駅は設置される事となる。


上述した様に、この稲毛海岸駅より南東方向へ進むと、1号線の千葉みなと(旧称中央港)へ至ります。現在は路線バスによってこの千葉みなとへ向かう事ができます。繰り返しになりますが、マスタープラン上においてはこのルートさえも軌道交通網構想のうちの一つ。とても壮大な計画だった事をうかがい知ることが出来ます。
千葉モノレール千葉みなとへ向かう
路線バスで千葉みなと駅へ向かう。
千葉モノレール延伸起点千葉みなと駅
1号線の千葉みなと駅(旧称中央港)

以上、千葉都市モノレール2号線穴川駅〜京葉線稲毛海岸駅までの区間が、いわゆる「稲毛ルート」として想定されている千葉モノレールの延伸ルートとなります。

5.まとめ

項目「1.千葉モノレール延伸と稲毛ルート」でも触れました様に、この「稲毛ルート」については、1号線県庁前〜青葉病院前までの延伸ルートと合わせて今後延伸計画の再検証(稲毛ルートについては新たに加える形で検証)が行われる予定となっています。
稲毛ルートは、特に千葉市域より都心へ向かう際において、大変重要な路線となる事が予想されます。今後の再検証の結果と、今後の市の動向に注目が集まります。

 【参考文献・出典】
「千葉都市モノレール」千葉駅に接続
-千葉都市モノレール(株) 安原専務取締役・藤田前常務取締役
モノレール No.73:1991/(日本モノレール協会機関紙)/日本モノレール協会
未来を拓く千葉都市モノレール
モノレール No.64:1988/(日本モノレール協会機関紙)/日本モノレール協会
「千葉都市モノレール」千葉駅に接続
-千葉都市モノレール(株) 安原専務取締役・藤田前常務取締役
モノレール No.73:1991/(日本モノレール協会機関紙)/日本モノレール協会
1号線延伸計画の概要についてはこちらから
千葉モノレール1号線延伸ルートの概要



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