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-瓜生堂延伸ルート解説-
2021年トピックス版
大阪モノレール延伸ルート2021年現在の様子

-Planned construction location of new routes.-
(大阪府HP“大阪モノレールの延伸について”に基づく)

 
 
1.大阪モノレール瓜生堂延伸
 大坂モノレールは現在、大阪空港から門真市へ至る本線および万博記念公園駅より分岐し彩都西へ至る彩都線(国際文化公園都市線)の延長28kmの区間、計18駅の路線として運営されている。門真市駅から瓜生堂までの南伸8.9kmについては2020年4月に事業認可ならびに工事施行認可取得が完了し、本格的な延伸整備が開始された。

 特に延伸が決定した2020年4月以降、表立っては見られなかった延伸関連の動きが活発化しだした。本頁ではこれら2021年度のトピックスについて紹介していく。
大阪モノレール延伸ルート
大坂モノレール瓜生堂延伸ルートと新設される駅

1-1.都市計画事業認可
大坂モノレール瓜生堂延伸整備は、大阪モノレールが都市モノレールで整備される事から都市計画の決定が必要事項となるが、大阪府は都市計画事業認可を国土交通省へ申請、2020年3月27日付けで国土交通省近畿地方整備局長より認可された。

1-2.工事施行認可(軌道法)
同工事施行認可についても、モノレールの運行主体である大阪高速鉄道株式会社が2019年7月22日付で国土交通大臣に申請。こちらも同2020年4月1日付けで認可されている。

【事業概要】
1.建設区間 門真市駅から(仮称)瓜生堂駅まで
2.路線延長 約8.9キロメートル
3.駅数 4駅 門真南駅、鴻池新田駅、荒本駅、瓜生堂駅(いずれも仮称)
4.開業目標 2029年(令和11年)
5.事業主体
・大阪府(支柱、桁及び駅舎などのインフラ部)
・大阪高速鉄道株式会社(電気・通信施設などのインフラ外部)
6.概算事業費 約1,050億円(税込)
・インフラ部 約740億円・インフラ外部 約310億円


2.延伸ルート概要(2020年度版)
 本項では、2018年度に公表された都市計画変更の素案ならびに大阪府が公表した各駅のイメージパースをベースとしつつ、現在決定がなされている都市計画図に則り延伸ルート上の要所をトピックスとして紹介する。なお、紹介する順序は既存終点駅となる門真市駅より(北→南)方向に紹介する。

2-1.「(仮称)門真市駅」
瓜生堂までの延伸時は現在未使用となっている上下線を本線として新たに運用する。なお、中央に位置する軌道は上下線の入れ替え線として機能するもの。大阪モノレールの軌道桁が存在するのは現状この門真市駅先の軌道末端部までとなっており、2029年度目標に進められる大坂モノレール瓜生堂延伸整備において延長が成される。

まず軌道法により敷設される都市モノレールにおいてはずせないのが、通称「都市計画道路」と呼ばれる計画道路およびその計画案。今回瓜生堂までの延伸が決定した大阪モノレールも、事業認可ならびに工事施行認可の内容に則り整備が進められる。大阪モノレール瓜生堂までの延伸区間のうち、モノレール専用道が帰属する都市計画道路およびモノレール専用道の名称は以下の通りとなる。

幹線街路3・1・223-1大阪中央環状線
223-2都市高速鉄道大阪モノレール 延長5080m(1320m)
特殊街路9・7・223-1大阪モノレール専用道 延長5080m
223-5都市高速鉄道大阪モノレール 延長5040m
特殊街路9・7・227-1大阪モノレール専用道 延長5040m

まず、瓜生堂までの延伸ルートのほぼ全線において帰属する事となるのが「幹線街路3・1・223-1大阪中央環状線」で、通称府道2号中央環状線と称される (以下、中央環状線と略記)。近畿自動車道や一部区間において大阪モノレールと併走、箇所によっては道路全体の幅員が120mを越える、文字通り大阪の大動脈として知られる。

 中央環状線は1970年の大阪万国博覧会に合わせて整備が開始。大阪モノレールの整備計画に合わせ、久宝寺口までのほぼ全線に渡って近畿自動車道と中央環状線との間に大阪モノレール敷設用の緑地帯が設けられている事で知られ、今回の大坂モノレール瓜生堂延伸整備についてもこの緑地帯を主体に整備が進められる。

 一部、この中央環状線から帰属が外れる箇所((仮称)荒本駅周辺)もあるが、こちらについては後程紹介するものとする。
モノレール延伸ルート門真南駅方向を見る
中央環状線・近畿自動車道沿いの緑地帯(門真市から門真南方向へ歩いてきた地点)

この緑地帯をモノレール軌道の主な導入区間として、整備が進められる。
223-2都市高速鉄道大阪モノレール 延長5080m
特殊街路9・7・223-1大阪モノレール専用道 延長5080m
223-5都市高速鉄道大阪モノレール 延長5040m
特殊街路9・7・227-1大阪モノレール専用道 延長5040m

以降の記事内において上記表記は基本的に省略するものの、大阪モノレール延伸区間が帰属・計画される道路名称は上記の通りとする。前段が非常に長くなったが、これら都市計画道路を導入区間の名称として延伸ルートについて紹介する。

門真市駅を出たモノレール延伸ルートは、松生町交差点より現在の歩道区画(自転車道)に支柱が建設される。
その後、門真インターチェンジの直前で、中央環状線と側道の間にある中央分離帯へ軌道を移行。さらにその直後に位置する門真インターチェンジ(出口)付近より、中央環状線を斜めに越道し、近畿自動車道沿いに進路を取る(ここまでの軌道の流れは、グーグルマップ等で見ると歩道や中央分離帯および緑地帯が確認できるためルートの判断が容易。)。この後延伸ルートは、門真JCT手前まで近畿自動車道に沿って形成されている緑地帯を通る事となる。

モノレール延伸ルート用の支柱工事現場
近畿自動車道沿いの緑地帯(門真市方を見る)
 モノレール延伸支柱工事を知らせる看板
始まったばかりではあるが、モノレール瓜生堂延伸ルート用の支柱工事を知らせる立て看板が設置されていた(2021年4月)。
モノレール延伸ルート門真南駅方向を見る
近畿自動車道沿いの緑地帯(門真南方を見る)
2.「(仮称)門真南駅」
 近畿自動車道に沿って現緑地帯を通ってきた大阪モノレール瓜生堂延伸ルートは、S金属(有)と平行する位置より門真ジャンクション内東側へ向け迂回を開始する。

 右写真の位置上空をモノレール延伸ルートが通過する格好となる。この付近は若干の幅員拡幅が予定されている区間。
門真市駅方向より延伸新設駅モノレール門真南駅進入部を見る
 モノレール門真南駅位置より門真市駅方向を見る
門真南駅予定位置より門真市駅方向を見る。
モノレール延伸門真南駅予定地
2029年、ここに大坂モノレールの新たな駅「門真南駅」が登場する。 
 迂回ルートに入った大阪モノレール延伸ルートは、花博記念交差点の直ぐ東側で「(仮称)門真南駅」に至る。新駅のイメージパースは右図の通り。

「(仮称)門真南駅」は、ジャンクション内においてわずかながら南側に配置される計画で、一階層がコンコース、二階層がプラットフォームとなる大阪モノレールとしては特殊な構造駅となる。

 2021年現在、駅位置では地質調査等を含め特に変わった様子はなかったが、JCT付近は既に高速道路の支柱建設時に地質調査を実施済であると推察されるため、今後調査が実施されるか、または駅舎建設工事まで実施されない可能性もある。
 大阪モノレール延伸門真南イメージ図
(仮称)門真南駅」のイメージパース (c)大阪府
モノレール延伸門真南駅空地
門真南駅設置位置の瓜生堂方向側の様子。現在は空地となっており駅の建設は比較的容易そうだ。
長堀鶴見緑地線
大坂モノレール(仮称)門真南駅には長堀鶴見緑地線の門真南駅が位置する。

「(仮称)門真南駅」を出たモノレール延伸ルートは、三ツ島3丁目15番地区画上空を通過しながら、近畿自動車道沿いの緑地帯に復帰する。このとき、進路の妨害となる第二京阪からのランプ線と進路を平行に取りつつ、三井アウトレットパーク付近で緑地帯上空へ移行する。
長堀鶴見緑地線門真南駅入り口
長堀鶴見緑地線の門真南駅入り口。
モノレール延伸ルート鴻池新田駅方向を見る
瓜生堂方向を見る。上方に見えるのが第二京阪からのランプ線。

大坂モノレール瓜生堂延伸ルートは以降東大阪市域に入る。東大阪市域は、今回の大阪モノレール瓜生堂延伸整備において大半を占めると言っても過言ではない核の部分。その距離は延伸全8.8km中5.0kmでおよそ57%の距離に該当する。当区域に新設される駅は3駅で、それぞれ「(仮称)鴻池新田駅」「(仮称)荒本駅」および「(仮称)瓜生堂駅」となっている。さらに新たな終点となる「(仮称)瓜生堂駅」近傍には、これまで南進車庫と称され、今回(仮称)瓜生堂車庫として具体名で示された新設車庫が計画されている。

3.「(仮称)鴻池新田駅」

「(仮称)門真南駅」を出た大阪モノレール瓜生堂延伸ルートはそのまま近畿自動車ならびに中央環状線間の緑地帯上を進み、「(仮称)鴻池新田駅」手前で寝屋川を越川、JR学研都市線を越えた直後に「(仮称)鴻池新田駅」に至る。

 新駅のイメージパースは右図の通り。なお、将来の6両編成運行化に対応するため、ホーム拡張用の支柱が駅北側に設置される。

「(仮称)鴻池新田駅」を出た大阪モノレール瓜生堂延伸ルートは、そのまま中央環状線脇の緑地帯部分を進み、トラックターミナル入口交差点より市道若江稲田線に入る。
延伸新設駅 仮称鴻池新田駅駅イメージパース
(仮称)鴻池新田駅のイメージパース (c)大阪府 
4.「(仮称)荒本駅」
トラックターミナル入口交差点より若江稲田線に進路を変えた大坂モノレール瓜生堂ルートは、現東大阪市役所およびイオン東大阪店に挟まれる新庄荒元北線に帰属道路を変更する。

 なお、若江稲田線は既設道路ながら幅員が小さく、都市計画が決定されればモノレールの敷設と合わせて南東方向へ拡幅される事となる。
若江稲田線の現在の様子
大坂モノレール瓜生堂延伸ルートの一部となる市道若江稲田線。整備着手されると南東方向に拡幅が予定されている。
若江稲田線を通過した大阪モノレール瓜生堂延伸ルートは、右方向に進路を変え新庄荒元北線に入線。新庄荒本北線はイオン東大阪店および中央図書館・東大阪市役所前の間に位置する道路の事で、現行4車線道路として運用されている。

 大阪モノレール瓜生堂延伸ルートとして決定すると、現行の幅員30mよりおよそ59mへ(主に東側へ)拡幅される見通し。現在のイオン東大阪店の位置に「(仮称)荒本駅」が新設される。
荒本駅となるイオン東大阪店の現在の様子
新庄荒元北線外観写真。画像の丁度中央付近に(仮称)荒本駅が建設される。
 イオン東大阪店は2021年3月31日を持って閉店となった。 跡地は上述した大坂モノレール瓜生堂延伸新設の荒本駅(仮称)となる。

新駅からは、東大阪市役所側へ続くデッキが整備される計画で、駅舎および駅舎対岸との接続が強化される。なお、将来の6両編成運行化に対応するため、ホーム拡張用の支柱が駅北側に設置される(右イメージパース参照)。

 イオン東大阪店は2003年10月にカルフール東大阪店としてオープン。2005年にイオンがカルフール日本法人の全株式を取得したことで、後2011年からはイオン東大阪店として営業を行っていた。2021-2022年までの定期借地契約となっていたが、今回2021年の3月31日を持って閉店となっている。
荒本駅イメージパース
(仮称)荒本駅のイメージパース (c)大阪府 
大阪モノレール荒本駅予定位置に建つイオン東大阪店
イオン東大阪点を東大阪市役所側より見る。
2021年3月で閉店が決まったイオン東大阪店
(仮称)荒本駅の門真市駅側進入部となる部分。
「(仮称)荒本駅」を出たモノレール延伸ルートは、東大阪市役所南東区域をかすめながら進路を南西方向に取り、直後に控える阪神高速13号東大阪線を上空で越線する。、荒本西4町目付近に配置される道路に沿い、再び中央環状線および近畿自動車沿いに戻る事となる。

 
 
モノレール延伸ルートは荒本駅位置より画像の高速道路を越える
大坂モノレール延伸ルートが越線する阪神高速13号東大阪線。画像の丁度中央部付近を越えて右手に進路を取る。
阪神高速13号東大阪線を上空で越線した後、荒本西4町目付近に配置される道路に沿い、延伸ルートは再び中央環状線の緑地帯を目指す。右の画像は阪神高速13号東大阪線を越線した直後の様子。

 この付近では、定点的に大坂モノレール延伸ルートの設計に用いられると見られる地質調査(ボーリング調査)が実施されていた。
荒本駅側より大阪モノレール延伸ルートを見る
阪神高速13号東大阪線を越線した直後の様子
モノレール延伸用の地質工事看板 その14
大坂モノレール延伸ルートの設計に用いられると見られる地質調査(ボーリング調査)の様子。工事名称には、大阪モノレール土質調査委託(その14)と表記されている。

モノレール延伸用の地質工事看板
左写真の直ぐ手前に位置するボーリング調査の様子。工事名称には、大阪モノレール土質調査委託(その13)と表記されている。
 この先でもボーリング調査を実施中であった。実際目に見える形で工事が行われているのを見ると、モノレールの延伸整備が実際に進んでいる事がよくわかる。

 帰属道路を中央環状線から外れていた延伸ルートも、ここからは再び中央環状線沿いに進んでいく事となる。
モノレール延伸用の地質工事
なおモノレール延伸ルートは、この先も中央環状線沿いを進んでいく事となるが、この先瓜生堂駅予定位置までの緑地帯は新設される瓜生堂車庫用地に充てられ、営業線の軌道は現在の中央環状線下り線あたりの上空に敷設される事となる。

なお、瓜生堂車庫については当初南伸車庫という名称で市民用の資料には登場した。この前段となる基本設計業務については、2018年11月02日に入札告示された“大阪モノレール (仮称)瓜生堂駅関連施設基本設計委託”によってスタートしている。

大阪モノレール(仮称)瓜生堂車両基地
に関連する入札告知

大阪モノレール (仮称)瓜生堂車両基地内の
支柱等建設工事委託(2020年12月15日公示)

(仮称)瓜生堂車両基地整備工事
(2020年09月09日公示)

(仮称)瓜生堂車両基地整備工事
(2020年09月09日公示)

大阪モノレール (仮称)瓜生堂車両基地基本設計
(2018年11月02日公示)

大阪モノレール (仮称)瓜生堂駅関連施設基本設計委託(2018年11月02日公示)
大阪モノレール延伸ルート
瓜生堂駅方より荒本駅方を見る。営業線の軌道はここから緑地帯部分を外れ、下り線上部に進路を変更する。この先の緑地帯に瓜生堂車庫が建設されるためだ。

モノレール瓜生堂車両基地用地
瓜生堂車両基地となるスペース。現在は造成工事が実施されている。
モノレール瓜生堂車両基地の工事を知らせる看板
瓜生堂車両基地の整備工事を知らせる看板
モノレール瓜生堂車両基地の現在の様子
(仮称)瓜生堂駅予定位置より瓜生堂車両基地スペースを見る。モノレール軌道は画像の中央右手に配置される予定。

5.「(仮称)瓜生堂駅」
およそ8.8kmで計画される大阪モノレール瓜生堂延伸ルートは、ここ(仮称)瓜生堂駅を持って、現段階での計画線を終了する。瓜生堂新駅のイメージパースは右図の通り。

(仮称)瓜生堂駅では、近鉄奈良線と直角かつ一体となった駅の整備が計画されており、両駅の駅舎東側(近畿自動車道を挟んだ反対側)に駅前交通広場が整備される。
モノレール瓜生堂駅イメージパース
モノレール瓜生堂駅駅前広場建設予定地
(仮称)瓜生堂駅駅前広場設置予定位置。モノレールルートとは高速道路高架を挟んで反対の位置となる。
瓜生堂駅位置の現在の様子
(仮称)瓜生堂駅設置予定位置

ここまで、延伸整備が決定された「大阪モノレール瓜生堂延伸ルート」の2021年現在の様子を解説してきた。計画通りであれば、大阪モノレールの瓜生堂までの延伸部の開業は2029年の予定。当サイトでは今後も、当延伸計画に変更が生じた都度、記事の編集を実施しより確実な情報を提供できる様体制を整えていく。

 


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